「eスポーツによる場づくりの目線」からのコイノベーション by 富田 淳子 (Vol.3, No.6,2026.2.27)

コラム『協創&競争』

コラム『協創&競争』

当学会は、協創、競争、そして、サステナビリティを結びつける「場(領域)」に関わる研究調査の成果を蓄積することにより、開かれた科学の目線から新たな学問を深化させることを目指しております。それらの場(領域)に関わるトピックテーマを「Vol.」(巻)として、それぞれの「Vol.」の中に、おおよそ10個ほどのコラムを連載することにしました。 「安心・安全」「資源循環」「e-スポーツ文化」などの研究分科会に参加する方々からのコラム投稿も増えることを期待します。(JASCC.ORG事務局)

 eスポーツを材料にして、コイノベーション(協創;Co-innovation)について、「#循環システム」、「#社会的機能」、「#複合的効果」のコンセプトを使いながら考えてみよう。

 eスポーツ世界大会「ALGSチャンピオンシップ」が2026年1月15日、2025年に続いて2年連続、札幌市で開催され、世界各地から40チームが参加し約150人が出場した1

(※1; 北海道ニュースUHBほか、WEBニュースより。https://www.uhb.jp/news/single.html?id=56692 )

競技人口は、全世界に約1億3000万人、日本にも約400万人いると言われている。2023年の日本における市場規模は約147億円、さらに、eスポーツファンは856万人2で、今後、右肩上がりで増えていくと予測されている。

(※2;一般社団法人日本e-スポーツ協会「eスポーツの市場と推移」より。   https://jesu.or.jp/contents/about-market/ )

eスポーツとは・・・

 eスポーツとは、「エレクトロック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称3であり、2000年ごろから使われ始めた言葉である。

(※3;一般社団法人日本e-スポーツ協会 HPによる定義。https://jesu.or.jp/contents/about_esports/)

eスポーツの始まり

 矢口達也氏の論文4によれば、eスポーツ産業は、韓国におけるゲームソフト「StarCraft」(Blizzard 社)のヒットに伴い、「PCバン」を中心とした超高速インターネット・ネットワークシステムの普及を呼び込み、さらにこれが、「StarCraft」のプレイヤー増加を生み出すという循環システムの中で拡大していったという。

 (※4; 「e-Sports 黎明期からの俯瞰的考察 ・・・・韓国社会へのコミュニケーションツールの浸透を中心に・・・・」(協創&競争サステナビリティ学会、Zealand-White Paper Vol.3, No.2、2021。https://jascc.org/z3_whitepaper/

 韓国では、1997 年 12 月に全国規模のeスポーツ大会が開催され、1999 年にはテレビで初放映。2000 年に入ると、ゲーム専門チャンネルが開局され、eスポーツ大会の放映が安定的に供給されることになった。2010年代には大規模なトーナメント大会も増え、テレビ放送だけではなく、オンラインストリーミングによる観戦も可能となり、メディアを通したスポーツ「観戦」により、一般消費者にも受け入れられ、更に人気に拍車がかかったのである。

eスポーツの複合的効果

 様々な面からeスポーツの複合的効果が取り上げられている。主なメリット項目としては、下記の3項目であろう。

① 幅広いスキルが身につく
・コミュニケーション能力、論理的思考力、判断力、問題解決力などが鍛えられる
・チーム戦では協力や役割分担が必要で、社会性も育つ「高い戦略性」「チームワーク」「リーダーシップ」が身につく

② 世界中の人とつながれる
・オンラインで国境を越えて交流できる

③ 教育的価値が高い
・他人とのコミュニケーションを取ることが困難な不登校の生徒にも活用可能である
・PCなどICT機器に触れ、デジタルスキルも醸成できる
・(eスポーツを)一つの産業として学ぶことで、マーケティングなどの社会で役立つ能力の習得や、自身の将来を考えるきっかけにもつながる

など、良いことづくめである。

 しかし、その一方で、デメリット項目として、4つ程度のリスク(悪影響が生じる懸念)がある。

① 健康への影響
・長時間の競技で視力低下、姿勢の悪化、運動不足などが懸念される

② のめり込みすぎる危険性
・疲労を感じにくく、睡眠や生活リズムが乱れる可能性がある

③ 世間の理解がまだ十分ではない
・日本ではまだ認知度が低く、法整備や社会的理解が追いついていない

④ インターネット上のトラブル
・誹謗中傷、課金トラブル、オンライン上の危険に巻き込まれる可能性がある

社会的機能の活用(医療、教育現場等での活用)

 介護現場や地域コミュニティ、教育現場において、eスポーツを活用した取り組みが増えている。たとえば、熊本県美里町では、小学生と70歳以上の高齢者が「ぷよぷよ」で対戦。小学生が高齢者向けに遊びやすいルールを考えるなど、プログラミング教育と世代間交流を結びつけた取り組みが行われている5

 (※5; 朝日新聞GLOBE+(2021.5.10)より。https://globe.asahi.com/article/14344030)

 また、静岡県沼津市を拠点とする 医療法人友愛会 が運営する高齢者施設群では、レクリエーションのマンネリ化や参加率低下を課題とし、2021年からeスポーツを導入している。施設利用者が、ゲーム機を使った対戦型・協力型などの “遊び” を通じて、利用者同士の交流を再構築し、認知に関わる社会的機能の維持やメンタルヘルス改善、社会参加意欲の喚起や新しい交流のきっかけにつなげている6

 (※6: HELPMAN JAPAN「最新トレンド」より。https://helpmanjapan.com/article/12477)

 これらの事例でわかるように、eスポーツが単なるゲームではなく、世代や距離を超えて人をつなぐ「社会的プラットフォーム」として機能し始めている。

 さらにeスポーツは医療やリハビリの分野においても、有効な「支援ツール」としての可能性を広げている。単なる娯楽にとどまらず、社会的機能回復の支援、社会的参加の促進、さらには、個々人の集中力の向上、心理的ケアの醸成といった複合的効果の創成が期待されているのである。

 たとえば北海道のあるリハビリ病院では、上肢麻痺の患者に向けて、理学療法の視点からeスポーツを応用した自主訓練プログラムを導入し、週に数回、シューティングや反応系のゲームをする中で、握力の向上やリーチ運動の回復に一定の成果が見られたという報告がある。参加した患者からは「リハビリというよりゲームだから続けやすい」「集中しているうちに、自然と手が動いていた」といった声が寄せられ、心理的負担の軽減にもつながっているようである。

 札幌市の国立病院機構北海道医療センター7でも、入院患者らがネットでつながり、ボイスチャットをしながら、オンラインゲームを楽しんでいる。

(※7: 朝日新聞GLOBE+(2021.5.8)https://globe.asahi.com/article/14343296)

 この医療センターで、eスポーツチームを率いているリーダーは、運動神経細胞が変性し、筋肉が徐々に萎縮していく脊髄(せきずい)性筋萎縮症(SMA)を患う。根本的な治療法が確立されていない難病で、15年前から長期の入院生活が続く。同じ病院に入院するSMA患者や筋ジストロフィー患者らに声をかけて5人を集めチームを組んだ。

 患者らは、指も上下で5センチほどしか動かせないため、その範囲内の指の動きですべての操作ができる特別なコントローラーを使う。患者の障害にあわせ、あごや視線などでも操作ができるさまざまなコントローラーを工夫して作っているのは、同センターの作業療法士である。「みんなと同じようにゲームができて、遊べて、友達からいろんな評価をもらいながら成長していく。興味も広がっていくし、多くの人たちと関わることが増えたことで、気持ちが明るくなった」と好評のようである。

 このように、eスポーツの複合的効果が期待できる反面、インターネット依存の悪しき状態(Mal-beimg)に陥る可能性もあり、10年ほど前から、独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター インターネット依存治療研究部門が、わが国で最初のインターネット依存やゲーム依存専門診療を開始している。

ここで、教育現場におけるeスポーツの活用について考えてみよう。

 認定こども園 東筑紫短期大学附属幼稚園で「eスポーツ英会話(R)︎ eスピ!」のレッスンを実施したという話題はあるものの、小学校や中学校の授業の一部に組み込んでいる具体的な事例はあまり見当たらない。ルネ中等部に「eスポーツクラス」が設置されているが、ルネ中等部は学校教育法第一条に定められた中学校ではないため、通常の中学校に在籍しながら、塾・フリースクールのルネ中等部でeスポーツを学ぶことになる。中学校の部活としてeスポーツ部が開設されたり、習い事の1つとして個人個人がeスポーツ教室に通うという形がほとんどであるが、それは、日本の義務教育の仕組み8のため、一定の教育カリキュラムの中にeスポーツを組み込むことが難しいという背景があると思われる。

 (※8;教育制度の大枠について、補足的に説明しておく。日本では、憲法や教育基本法・学校教育法に定められている義務教育という仕組みがあり、小学校と中学校の9年間で構成されている。学校教育法第16条に「保護者は子に9年の普通教育を受けさせる義務を負う」旨が規定されている。義務教育に該当する小学校や中学校については、学校教育法17条2項により、子どもを就学させることが保護者の義務とされている。したがって、子どもの病気などやむをえない事情がある場合を除き、正当な事由なく保護者が子どもに義務教育を受けさせないのは法律違反(就学義務違反)となる。家庭の経済的事情で就学が困難という場合は、自治体が必要な支援をするようにと定められている(学校教育法19条)。つまり、日本国籍を持つすべての子どもは、家庭の事情や親の意思とは関係なしに義務教育を受ける権利(教育権)を持っている。保護者や社会はその権利を尊重し、本人に特別な事情がない限りは、子どもに義務教育の機会を提供しなければならない。また、小学校・中学校では、学習指導要領が定められている。それは、教育基本法及び学校教育法に基づき、教育課程の基準を定めるものであり、全国の学校で共通して実施されている。)

 今まで、日本では、主に通信制高校9やサポート校10を中心に「eスポーツ」学科が開設されていたが、2023年4月に学校名を変えて新たなスタートを切った品川学藝高等学校では、全日制高校として日本で初めてeスポーツを学べるeスポーツエデュケーションコースを設置した。大学進学をめざしながら、学習や教育を促進するための効果的なツールとしてeスポーツに取り組み、「人間力」を育成する計画である。

 (※9; みんなと一緒に授業を受ける学習が基本の全日制高校や定時制高校と異なり、通信制高校は、個人のペースで必要な単位を取れば卒業できる単位制高校である。単位を取るのは何年目でも良いため、この仕組みを活かせば中学の勉強から学び直して大学受験を目指したり、自分の興味があることに時間を費やすことができる。)

 (※10; サポート校とは通信制高校に在籍する生徒のための教育施設。学習支援やメンタルケアをはじめ、生徒一人ひとりに寄り添った指導をしている。例えば、学習面ではクラスの集団授業、個別指導、家庭教師、ネット指導など多彩なスタイルがあり、学校に登校したい生徒や体調と相談しながら勉強を進めたい生徒など、それぞれのニーズに応じて選択可能。また、大学受験やダンス、製菓のように将来の目的に合わせた専門コースも設けているところもある。尚、サポート校を活用する場合も提携する通信制高校に所属することになるため、通信制高校の卒業要件を満たせば高卒資格を取得できる。)

カリキュラム例

 品川学藝高等学校のeスポーツエデュケーションコースの公式サイトには、下記のカリキュラム【2026年度予定表】(https://shinagawa.ed.jp/course1/)が掲載されている。

 また、今春、公立の全日制高校(佐賀県立唐津青翔高校)において、全国初の「eスポーツ学科」として開設11されることになった。

 (※11; 朝日新聞(2026年2月4日夕刊)記事より。)

 同校の総合学科(定員80人)のうちの20人枠で新たな学科を設ける形だが、数学や英語といった一般的な科目の他に、ゲームプレーやイベント運営、ウェブデザインなどデジタルに関わる幅広い教育を受けることができる計画である。ただ、新学科を設立する背景には、進学先として受験生に選択してもらうための魅力の1つとして「デジタル人材」育成を掲げていくことで、同校の定員割れ解消の一助としようとする思惑がある。デジタル人材育成を掲げたからには、高性能PCを配置したDXルームの新設や県外入学生のための学生寮設置、高校卒業後の進路指導など、まだまだ解消すべき課題は山積みのようである。

 一方、eスポーツ関連の授業の内容は、担当する先生に任せられているケースが多く、準備の負担や安定/継続的な運用には課題が残る。今後、eスポーツの市場発展に伴い、学ぶべき内容が「大会・イベントの運営方法」といったeスポーツに直接かかわる内容にとどまらず、コンプライアンスやリスクマネジメント、マーケティングといった領域等、多岐にわたる可能性があり、従来の経験や知識でカバーできない範囲が増えていくことが懸念されている。    

 そんな中、株式会社NTTe-Sportsは、教育関係者からの声を受け、「将来eスポーツ業界で活躍できる人材育成のサポート」「eスポーツを入口とした学びの実現」を目的として、eスポーツの教科書『eスポーツ学習 ビジネス基礎』『eスポーツ学習 コミュニケーション基礎』(以下「本教科書」)の販売を開始12した。

 (※12;株式会社NTTe-SportsのHP:プレスリリース(2024年5月22日付)より。https://www.ntte-sports.co.jp/media/2024/05/22/147)

eスポーツと「場」

 eスポーツの認知度を上げるために、人々が集まりやすい場所でのeスポーツ環境への取り組みが始まっている。JR東日本スポーツ株式会社は、JR東日本エキナカ初の常設eスポーツ施設「ジェクサー・e スポーツステーション JR 松戸駅店」を2021年1月に開業13している。

 (※13;東日本旅客鉄道株式会社のプレスリリース(2022年7月27日付)より。https://www.jreast.co.jp/press/2022/20220727_ho02.pdf)

 人々が集まるところに何らかの「場」を設置するという構図は、JRが初めて駅構内に商業スペース(エキナカ)を展開した構図と同様、鉄道利用者の利便性を図るという点にある。駅への集客力アップが見込まれ、eスポーツを楽しむことができる環境が多くの人々の手に届くようになるという目論見である。

 ここで、「場」について考えてみよう。

 社会における各個人の「場」を分かりやすく「行動範囲」として捉えてみると、通常、「場」の同円内に他人が介在している。(図1)(関係性が濃い・薄いの濃淡の差はあるものの)少なくとも複数人との関わりあいをもって成立している。これは、学校や会社などの共通したコミュニティにおける活動を中心とした集合体と考えると分かりやすいだろう。共通のコミュニティにおいては、一定のルールが存在し、所属する個人に対してそのルールが適用され、遵守することが求められる。ルールを守れない/守らない場合、コミュニティの外に一旦出されるが、元のコミュニティに戻る場合もあるし、仮に戻れないとしても別のコミュニティに属する場合もある。

 eスポーツの場合、個人プレーであれば、個人対個人で対戦する関係(図2)を構築しているイメージである。つまり、eスポーツで形成される「場」は「個」が中心となって成立していると推察する。あくまでも「個」の「場」の一部に「他」の「場」の一部が重なって形成される「場」であり、個の部分で重なっていない部分は、他と共有することのない「個」の部分の一部である。

図1:個人の社会との関係
図2:eスポーツ:個人戦の場合

 ある意味「個」の部分で「他」と共有していないがゆえに、フリー性が強いとも言える。つまり、この「個」のフリー性の存在が、他とのコミュニケーションが困難な人にとっての救済窓口を形成していると考えることができよう。「他」との共有部分と共有しない部分とを行き来することによって、ある意味、(人生/社会を)無難に過ごすことが可能である。

 弁護士の真下麻里子氏によると「人が成長するためには失敗も必要である。学校は(子供たちが成長していく場所であるから)、子どもにとって『失敗できる場所』でなければならず、『失敗できる場所』が育てる力となる。子どもたちは失敗と内省を通じて他者と関わる力を育てていく」と解説14している。

 (※14; 朝日新聞(2026年2月11日朝刊、「学校をひらく(3回目)」)より。)

 2025年、前掲の株式会社NTTe-Sportsでも、eスポーツを通じて、安心できる居場所をつくることによって不登校という社会問題を解決しようと中学生を対象としたオンラインとオフラインを掛け合わせたハイブリット型のフリースクールを新たに開校15した。開校する「オンラインとオフラインを掛け合わせたハイブリット型のフリースクール」では、週3回のオンライン授業に加え、月2回のオフライン授業という構成によって、生徒達が無理なく授業に参加し、eスポーツを通じて仲間とつながる居場所を提供するという。eスポーツと親和性の高いデジタルスキルを学べる授業を実施し、基礎学習は生徒個々のレベルに合わせた授業を行いサポートしていくという。

 (※15; 株式会社NTTe-SportsのHP:プレスリリース(2025年9月24日付)より。https://www.ntte-sports.co.jp/media/2025/09/24/171)

 上記の事例を考えると、eスポーツの効用として、コミュニケーション能力、論理的思考力、判断力、問題解決力などが鍛えられるとか、オンラインで国境を越えてさまざまな人との交流ができる等、不登校者の救済に活用できると言われているが、eスポーツのみで「他」と繋がっても(同円内の個人と他人との接触がない場合)、コミュニケーション能力が育つとは言いきれないようである。つまり、「場」の取り方は、人によってさまざまではあるものの、幼年期に図1に属することで「他」との接触を通して、さまざまな経験(良いこと、悪いこと、辛いこと等)を積み重ねることによって、辛さ/苦しさへの耐性を生み出し、「他」に対する許容力を醸成し、成長の糧とすることができると考えられるのではないだろうか。

 しかし、その反面、eスポーツには、様々な個人的な条件を排除した中で、時間や場(空間)をゲーム参加者として共有できるという最大のメリットがある。通常、出会うことの少なかった人たち同志(健常者と障がい者、男性と女性、若者と高齢者、日本人と外国人)との境界が感じられなくなる。ゲームを通じてのコミュニケーションは、幼年期の成長の糧を形成するコミュニケーションとは別の側面を生み出しているのである。

 人間にとってコミュニケーションは大切なものである。しかし、コミュニケーションのための「場」の形態は単純明快なものではない。たとえば、田舎の公衆浴場のような「場」では、毎日近所のお年寄りが、誰が言い出したわけでもなく集まっている。何気ない会話、お互い生きているという安心感、それがコミュニケーションの基盤を支え、そして、生きがいを醸成しているのである。医療現場や老人介護施設においては、背中に手を当て、擦る/撫でる所作によって、相手の気持ちを落ち着かせるコミュニケーションの「場」もある。「場」は与えられるものもあるが、自分で創り出せるものでもある。eスポーツにおけるコミュニケーション機能は、人間にとってのほんの少しの入口に過ぎないような気がしてならない。

 しかしながら、eスポーツでは、異なるバックグラウンドを持つ人たちが、独自の知識や経験を持ち寄って参加し、参加者同士の信頼関係を深い淵に留まらせること無く、コミュニケーションを介して、「生きつづけることの活力」を別次元へと相乗的に昇華させるケースが増えている。まさに、eスポーツは、協創による社会革新、つまり、「コイノベーション(Co-innovation)」を担う、新たな時代の動力源として機能しているのではないだろうか。

以上

プロフィール

富田 淳子
富田 淳子
青山学院大学大学院 法学研究科 ビジネス法務専攻 博士後期課程修了(2013年)
【論文】
・「知財における訴訟上の和解について」(青山学院大学大学院法学研究科ビジネスロー・センター「知財研究特集」2011年)
・「特許と差止請求~救済策としての差止請求~」(青山学院大学青山社会科学紀要2012年)
【学会発表】
・知財の和解に係る錯誤について―当事者合意から見た非対称性―」(共同)(財団法人日本知財学会2010年)
・「特許権における市場競争と差止請求権行使」(単独)(財団法人 日本知財学会2011年)