CxO発信サステナブルだーつ/(株)スグロ鉄工

CxO配信【 サステナブルだーつ】とは?

「協創的競争の場」(‘Ba’Fields of Co-Innovative Competition)では、会社、学校、組合、非営利組織、さらには、他の複合組織が活動する。その活動の要には、「何らかの最高責任者CxO」(Chief X Officer : CEO、CFO、CTOなど)がいる。まずは日本の各地へ旅をして、CxOの者たちから話を聞いてみよう。何を夢みて、何をやろうとしているのか、その汗と涙のひとしずくを切り取ってみよう。

今回のサステナブルだーつスポット(取材先)

地域静岡県沼津市
名称(株)スグロ鉄工
ホームページsuguro.co.jp
CxO原隆英 CEO
キーコンセプト#技術のバリューチェーン #スピード感のある提案力 #今以上の結束力
現在の業態高精度加工、超薄肉加工
取材日付2020.10.17

1980年創業の精密加工会社CEOの原隆英氏に「夢」を聞いてみた・・・・

「QCDSE」(品質、価格、納期、サービス、環境)の考えに基づき、感動価値を提供することに努力をしてきました。そのことによって、「ステークホルダーを発展させるユーザ・イノベーションの担い手になれる」と考えています。小さな企業が一社では経営の持続はできない。製造業という古い枠組みにしがみついて事業を展開する時代も終わったと思う。しかし、技術のバリューチェーンは見えるようで見えないものです。当社の高精度加工、超薄肉加工の「夢」は、若者の智恵と年寄の智恵を組み合わせて、技術を見えるようにすること。そうすれば、ステークホルダーを発展させ、持続させることに繋げることができると考えています。

その「夢」に向けて、欲しいモノ・コトは・・・・特に、三つだけ・・・

特殊鋼を使ったダイカスト用鋳抜きピンや金型精密部品の製作メーカーとして、一貫生産方式の多種少量生産管理を深化させるによって、「物づくり」の会社を発展させてきました。「技術の総合力」、「スピード感のある提案力」が当社の強み。それゆえ、多彩なユーザニーズに素早く対応することができたと思います。しかし、そのことが会社の持続力にどのように関わるのかと問われてみると、与えられた宿題への正解だったのかと自問自答し、ときには、「やっちまった」と悪い夢を見ることがあります。

今、良い夢に向けて欲しいのは、「環境変化への順応力」と「今以上の結束力」。そして、もう一つならば、「時間」が欲しい。地球の環境も変わり目なのかもしれないが、最近、ビジネスの環境変化が早いと感じるようになった。新しいモノ・コトを創り、多くの人材を繋げて行きたい。

ところで、趣味は・・・というよりもお人柄を知りたい・・・

自分が蓄えた知識と人脈の繋がりから、新たな「夢」事業を具体化したい。仕事が趣味の人間なのかもしれない。向上心は周りの人よりも強い。でも、人から好かれることが多いから、最近では、自分が親からもらった名前が好きになってきた。

(取材: 2020.10.17, 菊池)

プロフィール

菊池 純一
菊池 純一
一般財団法人知的資産活用センター理事長(青山学院大学名誉教授)

社会活動としてはNEDO-TSCフェロー、NITE評価・諮問委員、一般財団法人知的財産研究教育財団評議員など。科学技術の知的資産利活用に関する戦略設計の専門家。『場のイノベーション』(中央経済社)など著書、論文多数。